出口三奈子登録作家のエッセイです

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エッセイ「出口三奈子」

50歳で成人

50歳で成人するのだと思う。手相見にもそう言われた。自分としては30歳で一度生まれ変わったつもりでいるから、二十歳まで

出家してないか

あれちょっと待って、あたし出家してないか?
ハタと思いあたった。気持ちの出家。おおまかなところがうまく行かないのは今

生き物のいない水槽

生き物のいない水槽に、けっこう目はいくものだなと思う。水だけ張ってあって、何もいない。最初からそうだったわけではなく、

就職活動のまねごと

就職活動のまねごとをはじめているのだが、これがなかなか思ったようにはいかない。世の中は不景気で、若者たちの就職は困難を

夜の10時半ごろ、京王線に乗り込んだ

夜の10時半ごろ、京王線に乗り込んだ。雨が降って車内に湿気がこもっている。車両のはしっこの席に腰を下ろすと、前のシート

引っ越しどき

そろそろ引っ越しどきかなと思う。階下に住む大家さんが荒れはじめたのだ。最初のうちは仕事かなにかでよく出かけていたし、い

生きなおしの感覚

「生きなおしの感覚」はあんがい簡単なことで手にはいる。
何年か前に坊主頭になった。まわりの反応は賛否両論で、特に、娘

仏教づけの毎日

訳あって仏教づけの毎日でございます。
「対面同席五百生-たいめんどうせきごひゃくしょう」
お釈迦さまの言葉だそうで

愛の人

30歳を過ぎたころから、もうずいぶんと開いたつもりだったのですが、やはりまだまだだったんだなあと、あらためて思いました

チョウチョになって

亡くなった人はチョウチョになって知っている人に会いにくる。言いたいことがあるのだそうだ。「おじいちゃんかおばあち

ももジル

「ももジル」がわたくしのもとにやってまいりました。
桃色ですが全体にシルバーまじりのママチャリでございます。
縁あ

土器のかけら

ぼんやりと、テレビの画面に映っている土器のかけらを見ていて、高校の時の日本史の先生を思い出した。3年の春に新しくやって

エス・シー・スリー

エス・シー・スリー。
その日わたしはバーのカウンターでそう呼ばれていた。
バーといってもビール会社がやっている簡単

オランダが二匹

世の中すっかり春めいて、金魚も(ええ、オランダが二匹、元気にしております)活発に動くようになり、桜満開、明日は桜吹雪と

骨つぼ

「うちはね、骨、骨つぼに入れないのさ。おじいちゃんもおばあちゃんも、墓石の下の骨つぼ入れるところにざっとまいてしまって、

神さまだった

あれは確かに神さまだったと思っている。
京王線の中で見かけた。もう5、6年前の話だ。
午後の3時ごろ、車内はそ

ひとり旅

なんだかせっせとひとり旅を練習していた時期がある。
20代前半から30歳くらいまで。旅先でさまざまな出会いがあり、友

刺しゅうというもの

刺しゅうというものをやってみた。
たまに古くなったタオルをぞうきん用に縫ったりはしていたけれど、今回のお裁縫は一応、

どんな作家が

どんな作家が好きかと聞かれることがある。こういう質問は冷や汗ものだ。一応、文章を書こうって人間、とうぜん読書好きであり

子どもの時にちゃんと

子どもの時にちゃんと子どもの遊びをして、子どもらしい生活を送って、子どものこころを堪能した人って、そんなに多くはないと

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